最近、小生 (TuneFind_MK) のスラブ言語学・ロシア語の先生から、共通の祖先からなる共通スラブ語の
変遷について、ぼんやりとは把握していたのですが、念入りな説明をいただいたので、
すぐにみなさんにお伝えします。   小生自身で奥深くまで勉強したわけではなく、表面的な 
知識の受け渡しなので、あしからず。     民俗学的な国民性の把握にも、
役に立つと思います。 

紀元6世紀頃に、共通スラブ語が3つの大きなグループに分かれました。
ロシアの建国は9世紀頃と推察されるので、それより数世紀前の話です。

東スラブ語、西スラブ語、南スラブ語です。 

東スラブ語 の現メンバーは、
ロシア語、ベラルーシ語、ウクライナ語です。 

西スラブ語 の現メンバーは、
チェコ語、スロバキア語、ポーランド語です。

西スラブ語のこれらのメンバー国では、文字は西ヨーロッパ流のアルファベットを使います。 
文法の裏側に入ると3ヶ国ともにロシア語にかなり近いと伺いました。    先日、カナダのモントリオール
にあるポーランド系のベーカリーカフェにいた時に、店員のお姉さんがポーランド語で
数字の発音で10(ジェーシェチ dziesięć)を言っていましたが、あ、ロシア語の10(ジェーシチ десять)
のことだなあ、とすぐに分かりました。   まあ、推察のつく語彙もかなりあるけど、つかないのも
山ほどある、そんな感じです。 



南スラブ語 の現メンバーは、
ブルガリア語、マケドニア語、セルビア語、スロベニア語、クロアチア語です。

以前チトー大統領のもとで、ユーゴスラビアという国を構成していたバルカン半島
にある国々がおもな構成メンバーです。   ブルガリア語は、先生の説明によると、ロシア内陸部の 
ウラル山脈あたりに大昔は居住していたトルコ系の民族が、周囲の環境のなかでトルコ語を忘れて 
すっかりスラブ語を話す部族になってから、黒海の西岸地域のルーマニアとギリシャの間に引っ越 
してきました。   それで、かなりロシア語にかなり近いスラブ語を話し、文字もロシアとおなじキリル文字 
を使います。   ブルガリア語の特徴について、先生によると、名詞・形容詞の格変化がないとのことで、
これは、ロシア語、ドイツ語文法の常識からするとびっくりするくらいの違いです。   もしかすると、
昔なつかしい思い出のトルコ語文法には、名詞・形容詞の格変化がなかったのかもしれません。 

セルビア語とクロアチア語はほとんど中身は同じ言語だそうです。   違いは、セルビア 
はキリル文字を使い、クロアチアは西ヨーロッパ流のアルファベットを使います。   
スロベニアという国は、スロバキアの南、スイス・オーストリアの南、クロアチアの北に位置する国で、アルプスの
香りのするゲルマン・スイス・オーストリアの影響が強く感じられる、南スラブ語のメンバーです。 こちらは、
中国の影響が強く感じられる、アルタイ語メンバーの日本語です、よろしくお願いします。