印刷された伝統的な辞書の薫りと感触  


     
  正直なところ、筆者(M.K.)は印刷された、重たい紙の伝統的な辞書が好きです。 それで、可能な限りスーツケース用の転がせるキャリアーに入れて、印刷された伝統的な辞書を持ち歩き、使います。 上記に、デジタル電子辞書のメリットをかなり宣伝しましたので、紙に印刷された辞書の長所も忘れずに補って、両方とも共存できるよう、そう願って以下に紙の辞書の長所を書き出してみます。

最初は、くだらないことのようですが、たいてい 1000 ページ近い印刷辞書の感触です。 パラパラと手でめくる時の感触です。 これだけ沢山の単語と、それを使ったたくさんの例文と、文法的記載が整理されて、ここにあるんだなあ、という感触です。 大勢の人の力が結集してできているなあ、そういう感触です。  デジタル電子辞書は、特定の単語だけ抜き出して表示するので、重さも感触も軽々としていて、それがメリットであると同時にデメリットなのです。 デジタル電子辞書には、厚さを手でめくる時の感触がありません。 

次にいつも印刷された伝統的な辞書を使うのが好きな小生(M.K.)の癖をちょっとお話します。 辞書をひくのは、ほとんどの場合が、意味の分からない単語に遭遇したときや、動詞や名詞の活用を確認したいときですが、単語を見つけたら、覚えようとして、赤鉛筆でラインマークします。  2回目、3回目、4回目、赤鉛筆でのラインマークがだんだんと濃くなってきましたが、あれー、まだ覚えられない、なんてことだ、いつもそんな状況です。

ちなみに、小生の先生(K.H.)がよく言う口癖を転載しておきます。 辞書に書かれていることがすべて正しいと信じてはいけない。 はじめから少し疑ってかかれ、そして新しい発見、間違い見つけたら、常に書き込み続けろ、改定し続けろ、そうおっしゃっています。 先生は、学生時代から辞書への書き込みを続けているので、ほとんどすべてのページに書き込みがあるくらいの蓄積がある、そうおっしゃっています。  先生の口癖にもかかっわらず、ぼくは今のところ、やっていません。 印刷された辞書には、ほとんど白いスペースがないので、小さな字で書き込む自信がないので、諦めています。  ぼくは、赤鉛筆のラインマークがだんだんと濃くなるだけです。